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更新日:2018年12月8日

消化器内科の病気

 

  • 消化管の病気
  • 肝臓の病気
  • 胆道、膵臓の病気

消化管の病気

胃・十二指腸潰瘍・慢性胃炎

潰瘍の重要な原因としてピロリ菌(Helicobacter pylori)の感染が指摘されています。ピロリ菌は、さらに胃がん、悪性リンパ腫などとの関係も指摘されています。診断には、内視鏡検査(培養法、組織検査など)、尿素呼気試験、血液検査などがあります。治療は、2種類の抗菌薬剤と胃酸分泌抑制剤の計3剤を1週間内服する除菌療法です。除菌判定は1~2か月後に尿素呼気試験で行います。除菌率は70~80%程度です。また、除菌できなかった患者さんについて抗菌薬を変更して二次除菌も行っています。内視鏡で慢性胃炎と診断されたピロリ菌感染患者さんも積極的に除菌治療を行っています。

消化管出血

吐血や下血の患者さんに対しては緊急内視鏡検査(胃カメラ、大腸カメラ)を行い、出血の原因と出血源を診断し、同時に止血治療を行います。消化性潰瘍からの出血には、内視鏡的止血療法のエタノール局注、HSE局注、クリップ法、アルゴン・プラズマ凝固法、高周波凝固法等を駆使して治療を行っています。止血困難例には、緊急IVR(腹部血管塞栓術)や外科医との連携により手術をおこなうなど万全の体制を整えています。また胃カメラや大腸カメラを行っても出血の原因がわからない方に対しては、カプセル内視鏡やダブルバルーン小腸内視鏡検査を行い、止血処置を行うこともあります。

食道静脈瘤破裂による出血には緊急内視鏡的治療を、また、破裂予防にも同じく内視鏡的治療を行います。内視鏡的治療法には、静脈瘤の内・外に硬化剤を注入する硬化術(EIS)と静脈瘤を輪ゴムで縛る結紮術(EVL)があります。全身状態(特に肝の病態)と静脈瘤の状態、病態により治療法を決めています。また致死率の高い胃静脈瘤破裂に対しては、強力な硬化剤を用いた内視鏡的静脈瘤硬化療法やバルーン下逆行性経静脈的塞栓術(BRTO)を行っています。

消化管の腫瘍

早期がん(粘膜内がん)、腺腫などの病変はNBI拡大内視鏡や色素内視鏡、超音波内視鏡検査など精密に検査を行い、内視鏡的治療の適応と診断されれば、内視鏡的に粘膜下層剥離術(ESD)や粘膜切除術(EMR)を施行しています。出血、穿通、穿孔などの危険があるため原則として入院で行っています。特に今までEMRでは治療困難な、2cm以上の大きな早期大腸がんに対し、平成24年4月から大腸ESDが保険適応となり、当院でも積極的に行っています。

炎症性腸疾患

潰瘍性大腸炎、クローン病があり、ともに特定疾患に認定されています。治療が困難な潰瘍性大腸炎の方には穎粒球吸着除去療法、白血球吸着除去療法やタクロリムスという免疫調節剤を、ステロイドに抵抗性の潰瘍性大腸炎の方には炎症性サイトカインに対する中和抗体であるインフリキシマブやアダリムマブを使用します。また、クローン病に対しても、病状に応じて前述のインフリキシマブやアダリムマブという薬物療法を行っています。

肝臓の病気

慢性肝炎

慢性肝炎とは半年以上肝臓に炎症が持続する病態で、その多くは無症状です。知らないうちに肝硬変、肝がんなどに進行する可能性のある病態です。原因としてB型肝炎ウイルスやC型肝炎ウイルスのほか、自己免疫機序、肥満、アルコール、代謝性疾患などがあります。

C型肝炎の治療においては、最近続々とインターフェロンフリー(インターフェロンを使わない)の経口薬(DAAs)が登場しております。DAAsはインターフェロン治療と比べて、副作用も少なく、効果の高い飲み薬です。今までの治療では十分効果が出なかった方や、治療できないといわれた方にも治療のできる可能性があります。一度お気軽にご相談ください。また、B型肝炎については厳密に治療適応を検討した上で、核酸アナログ製剤やインターフェロンによる治療を行っています。また、アルコールをほとんど飲まないのに肝臓に脂肪が沈着して肝障害をきたしてしまう病態、非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)や非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)が最近増えています。肝障害の指摘を受けたことのある方、“隠れ肝臓病”が心配な方、ぜひ一度当科外来までご相談にきて下さい。

肝硬変

肝硬変とは、慢性肝炎などにより長期間にわたり肝障害が持続することにより、肝臓に線維が増えてきて徐々に小さく硬くなり、さまざまな病態を引き起こす病気です。自覚症状のない時期(代償期)から症状の出てくる時期(非代償期)に徐々に進行していきます。主な症状としては腹水、黄疸、肝性脳症、食道・胃静脈瘤、出血傾向などがあり、薬物療法、内視鏡的治療、腹水濾過濃縮再静注法(CART)など内科的治療を行っています。

肝臓がん

肝臓がんに対しては、手術、経皮的ラジオ波焼灼療法(RFA)、経皮的エタノール注入療法(PEIT)、肝動脈化学塞栓療法(TACE)、肝動注化学療法(リザーバー療法)、分子標的治療(ソラフェニブ)などの治療法があります。肝癌診療ガイドラインに基づいて患者さんやその家族と相談しながら治療法を選択し、治療を行っています。

胆道、膵臓の病気

閉塞性黄疸、胆管結石に対しては、US、CT、MRCP、超音波内視鏡などの検査で診断を行い、治療効果と生活の質の両面を考慮し、経十二指腸的アプローチか経皮経肝的アプローチかを選択し、黄疸の軽減(胆道ドレナージ)、結石の砕石・排除術を施行しています。
また従来、胃腸の壁深い場所や膵臓などの病変の細胞を採取することは容易ではありませんでした。しかしEUS-FNA(EUS下穿刺吸引細胞診)という新しい手技の確立により、胃や腸の中から内視鏡の先端についた超音波で病変を描出して針を刺し、細胞を採取することができるようになりました。当科でも導入しており、治療方針の決定に役立てています。またEUS下膵嚢胞ドレナージ術などの治療も積極的に行っております。慢性膵炎による膵石症に対しては衝撃波により破砕術(ESWL)も行っています。

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