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更新日:2022年6月24日
血管は体の全体に栄養を送る大切な役目をしています。そのような大切な血管も何らかの原因によって血管が破れて出血することがありますが、原因となっている血管へ血液が流れないように金属コイル(プラチナ)や塞栓物質で血管を閉塞することで治療しています。また、血管からたくさんの栄養をもらっている腫瘍などは腫瘍の近くの血管から直接に抗腫瘍剤を注入したり、血管を塞栓したりして腫瘍を枯らす治療をしています。
潰瘍などの原因により胃や腸から多量に出血することがあります。これらに対しては内視鏡で止血、血管内治療で止血、外科的に手術をして止血、という方法がありますが、当院では内視鏡で止血できなかったら血管内治療で止血、血管内治療で止血できなかったら外科的に手術をして止血というようにできるだけ治療を受けられる方に負担のない方法を行っています。
交通事故などの高いエネルギーでの外傷は内臓の破裂や骨盤が骨折で大量に出血することがあります。外傷性の出血に対する治療はいかに早く止血ができるかという時間との戦いになります。このため当院では外傷性の出血に対して血管内治療での止血を選択しています。
腫瘍を栄養する動脈までマイクロカテーテルという直径1mm程度の管をすすめ、選択的に抗腫瘍剤の注入、動脈を塞栓して腫瘍を枯らしてしまう治療です。当院ではこの治療を平成27年度は約85件行っています。
動脈と静脈がつながっている動静脈奇形は出血の原因になります。できるだけ低侵襲を考えて血管内治療で治療しています。
動脈瘤は破裂すると非常に怖い病気です。当院では動脈瘤のできた場所、大きさ、形などをよく検討して積極的に血管内治療を行っています。
脾臓の機能が亢進し、脾臓が大きくなると血液中の血小板を壊してしまい血が止まりにくくなります。昔は外科的に脾臓を抽出していましたが、当院では少しでも脾臓を温存するために脾臓を栄養している動脈の半分から3分の2を塞栓して、脾臓を小さくする治療を行っています。