ホーム > 診療科・部門 > 脳神経内科 > 診療の特徴と主な対象疾患 > 日常的な強い痛みや発作(頭痛・てんかん)

ここから本文です。

更新日:2026年8月5日

日常的な強い痛みや発作(頭痛・てんかん)

慢性的、あるいは発作的に起こる脳のトラブルです。

片頭痛/緊張型頭痛

慢性的に激しい頭痛を繰り返す頭痛の2大原因である「片頭痛」と「緊張型頭痛」。

これらは原因も対処法も真逆なため、自分の頭痛がどちらのタイプか(あるいは両方混ざっているか)を見極めることが非常に重要です。

2つの頭痛の特徴と違い

特徴 片頭痛 緊張型頭痛
痛みの強さ 強い(日常生活に支障が出るレベル) 軽度〜中等度(我慢すれば動ける)
痛みの感覚 ズキズキ、ガンガンと脈打つような痛み ギューッと締め付けられるような鈍痛
痛む場所 頭の片側(両側の場合もある) 頭全体、後頭部から首筋の周り
動いたとき 悪化する(動きたくない、寝込みたい) 変わらない(動いた方が楽になることも)
伴う症状 吐き気、光や音がうるさく感じる 首や肩のこり、めまい感(ふわふわする)
頻度・期間 月に数回、発作的に起こる(4〜72時間続く) ほぼ毎日、または数日ダラダラと続く

原因

片頭痛

脳の血管が急激に広がり、周囲の神経(三叉神経)を刺激することで起こります。

  • 引き金:ストレスからの解放(週末の頭痛)、寝不足・寝すぎ、天気の変化(気圧の低下)、特定の食べ物(チョコレートやチーズ、ワインなど)

三叉神経痛の詳細

緊張型頭痛

頭、首、肩の筋肉が緊張して硬くなり、血流が悪くなることで起こります。

  • 引き金:長時間のデスクワークやスマホ操作(うつむき姿勢)、精神的なストレス、冷え

応急処置・対処法(※真逆なので注意してください!)

最も注意が必要なのは、片頭痛のときに温めると悪化し、緊張型頭痛のときに冷やすと悪化するという点です。

片頭痛が起きたら:【冷やす・静かにする】

  • 冷やす:痛む部分(こめかみなど)を氷のうや冷却シートで冷やし、血管を収縮させます。
  • 安静:光や音の刺激を避けるため、暗く静かな部屋で横になります。
  • カフェイン:コーヒーや緑茶を適量飲むと、カフェインの血管収縮作用で楽になることがあります。

緊張型頭痛が起きたら:【温める・動かす】

  • 温める:湯船に浸かる、蒸しタオルで首や肩を温めることで、筋肉の緊張をほぐし血流を促します。
  • ストレッチ:首を回したり、肩を上下に動かす軽い運動が効果的です。
  • 姿勢の改善:こまめに休憩を取り、同じ姿勢を続けないようにします。

頭痛で注意してほしいこと「薬物乱用頭痛」

頭痛薬(市販の鎮痛薬など)を月に10日以上、何ヶ月も飲み続けていると、脳が痛みに敏感になり、逆に毎日頭痛が起こるようになることがあります。心当たりがある場合は、一度薬を休むか、専門医に相談してください。

てんかん

てんかんは、脳の神経細胞(ニューロン)に一時的に過剰な電気的興奮が起こることで、慢性的に「てんかん発作」を繰り返す病気です。

日本では100人に1人前後(およそ100万人)の患者さんがいるとされ、子どもから高齢者まで、あらゆる年齢層で発症する比較的一般的な脳の疾患です。

主な症状(てんかん発作の種類)

発作の症状は、脳のどの範囲で過剰な電気が起きるかによって大きく異なります。

全般発作(脳の広い範囲で電気が起こる)

  • 強直間代発作(大発作):突然意識を失って倒れ、体を硬直させた後、手足をガクガクと痙攣(けいれん)させます。
  • 欠神発作:数秒から数十秒の間、急に意識が途切れ、動作が止まります(呼びかけに反応しなくなります)。

焦点発作(部分発作:脳の一部から電気が起こる)

  • 意識がある場合:手足が勝手にピクついたり、しびれ、光がチカチカ見える、変なにおいがする、急に強い恐怖感を覚えるなど。
  • 意識が曇る場合(複雑部分発作):意識がぼんやりし、周囲の状況がわからなくなります。顔をモグモグさせたり、服のボタンをいじったりする無意味な動作(自動症)が見られることもあります。

原因による分類

てんかんは、原因によって大きく2つに分類されます。

分類 特徴
特発性てんかん     検査をしても脳に明らかな異常(傷など)が見つからないもの。遺伝的な体質(発作の起こりやすさ)が関係していると考えられており、小児期の発症が多いです。
症候性てんかん 脳の病気やケガなど、明らかな原因があるもの。脳血管障害(脳梗塞や脳出血)、脳腫瘍、頭部外傷、アルツハイマー病などの認知症が原因となり、高齢者での発症が増加しています。

診断

発作の時の詳しい様子(問診)が最も重要です。それに加え、脳の電気活動を調べる脳波検査や、脳の構造的異常を調べるMRI・CT検査などを行って総合的に診断します。

治療

薬物療法

主に抗てんかん薬を毎日規則正しく服用します。約7〜8割の患者さんは、適切な服薬によって発作を完全にコントロールしたり、大幅に減らしたりすることが可能です。

外科手術

薬で発作が抑えられない「難治性てんかん」の場合、発作を引き起こしている脳の焦点を手術で切除したり、迷走神経刺激療法(VNS)を行ったりすることがあります。

周囲の人ができるサポート(発作が起きたとき)

もし身近な人が大発作(意識を失って倒れるなど)を起こした場合は、以下の点に注意して落ち着いて対応してください。

  1. 安全の確保:周囲の危険な物(角のある家具や刃物など)を遠ざけ、頭の下に柔らかいクッションや上着を敷きます。
  2. 体を横向きにする:吐瀉物や唾液が喉に詰まらないよう、顔や体を優しく横向き(回復体位)にします。
  3. 時間を測る・観察する:発作が何分続いているか、どのような動きをしているかを観察します。

(注意事項)やってはいけないこと

  • 大声で揺さぶったり、体を無理に押さえつけたりすること
  • 口の中にタオルや指を入れること(窒息やケガの危険があるため、現在は推奨されていません)

※通常、発作は数分(1〜3分程度)で自然に収まり、その後は意識がぼんやりしたり眠り込んだりします。発作が5分以上続く場合や、発作が繰り返される場合、怪我をしている場合などはすぐに救急車を呼ぶ必要があります。

外来受付

午前830分~午前1130

休診日