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更新日:2025年5月1日
愛知県がん診療拠点病院に指定されており、子宮頸がん・子宮体がん・卵巣がん等の悪性腫瘍治療を積極的に行っています。日本婦人科腫瘍学会で示されるガイドラインに基づいた手術・化学療法・放射線治療など標準的な治療を行っています。進行がんや再発がんに対しても術前化学療法を行った積極的な手術療法に取り組んでおり、広汎子宮全摘術、傍大動脈リンパ節郭清術等の手術はもちろんのこと、がん化学療法や放射線治療(外照射)にも対応しております。当院には外来化学療法センターがあるので、自宅で普段通りの生活をしながら治療を行うことが可能です。もちろん病状によっては入院化学療法にも対応していますので、担当医師にご相談ください。また、院内緩和チームと協同し、がん患者さんの苦痛緩和にも積極的に取り組んでいます。
婦人科疾患は、女性の一生涯においてどのライフステージにおいても起こり得ます。良性疾患に限りますと、月経に関連した不調の原因となる子宮筋腫や子宮内膜症、子宮腺筋症、下腹部痛の原因又は時に偶発的に発見される良性卵巣腫瘍、年齢を重ねると共に気になる子宮脱、膀胱瘤、直腸瘤が挙げられます。この他にも、多岐にわたる理由で婦人科を受診される患者さんがいらっしゃいます。当院では、これらの疾患を正確に診断することから始まり、患者さんに確実な治療法をご提案することを信条としています。
婦人科良性疾患は、治療薬の発展に伴い薬物治療で症状をコントロールすることが可能となってきました。しかし、残念ながら様々な理由で薬物治療の継続が困難となる場合や、薬物治療単独では症状のコントロールが難しい場合、またそもそも疾患として薬物治療の適応が無い場合がございます。そのような場合に、最良の治療として手術をご提案するがございますが、そのような場合にも、少しでも患者さんの身体的・精神的負担、仕事への影響を減らすために、適応に応じて術式の選択を行なっております。
卵巣腫瘍、子宮筋腫、子宮腺筋症など術前に良性腫瘍と考えられる症例に関しては、積極的に腹腔鏡手術を行い、小さな傷で、精緻な手術を行なっております。術後の回復も早く、術式によって数日の差はございますが、大体3〜5日で退院される方が多いです。ただし、腹腔鏡手術をご希望される患者さんの中には、腫瘍の大きさによっては手術時間や合併症の観点から安全に手術が施行出来ないと判断する方もいらっしゃいます。その場合は、術前に月経を止める偽閉経療法という治療を行い、3ヶ月から半年ほどの治療の後、その縮小の程度を診て再度術式を判断させていただくことがございますのでご了承いただけますと幸いです。
また子宮脱や膀胱瘤、直腸瘤の症例には、腟式手術を積極的に行い、お腹に傷を作らない、より体に負担の少ない術式を行なっています。昨年、腹腔鏡下仙骨腟固定術の施設認定を取得し、症例に応じて最良の術式を選択しています。
当院での不妊治療は負担の少ない治療法から選択して診療にあたるように心がけています。まずはスクリーニング検査(採血・子宮卵管造影・精液検査など)を行い、その後一般不妊治療(タイミング指導、排卵誘発、人工授精など)を行います。なかなか妊娠しなくてご心配な方はお気軽にご相談下さい。診療の上で高度生殖医療(体外受精、顕微受精など)が必要だと判断される方には適切な診療施設を相談の上紹介させていただきます。
月経異常、更年期障害、避妊の相談等に対応しています。更年期になると体の不調(イライラ・ほてり・不眠など)に加え、高脂血症、骨粗鬆症や腟炎などの変化が現れます。これらにも様々な治療法(ホルモン補充療法、漢方薬、自律神経治療薬など)がありますので、患者さんにとっても一番良い方法を見つけていきたいと思います。症状が安定すれば、ご近所の産婦人科に紹介させていただき継続治療することも可能です。
腟欠損は4000-5000人の一人の頻度で発生し、原発性無月経の約10%を占める疾患です。そのような患者さんに対して性機能の回復を図るための手術として造腟術があります。当院では整容面を考慮し腹腔鏡を使用して京都大学名誉教授、セントラル病院産婦人科菅沼信彦先生のご指導のもと行っています。術前、術後のフォローは当院でも、かかりつけ医でも可能です。