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更新日:2021年6月21日

新生児聴覚検査

新生児の1000人に1~3人位の割合で先天的に難聴が発生すると言われています。しかし、これまで耳が聞こえないという診断がつくのは、平均2~3歳と遅く、その発見の遅れが言語発達にも影響を及ぼしているとの報告もあります。
欧米では既に難聴の早期発見を目的に新生児難聴スクリーニングが開始されており、近年、日本でも新生児難聴検査を行う施設が増えています。難聴が早期に発見されることで難聴の程度に合わせた治療(補聴器や人工内耳の使用など)が早期に開始できるようになります。そのことにより、聞こえや言葉の訓練が適切に行うことができるようになる可能性があります。
当院では、当院出生の新生児をはもちろんのこと、当院以外で出生の新生児についても検査を実施いたしますので、お気軽にご相談ください。

検査方法

自動聴性脳幹反応(A-ABR)という測定法を用います。自動聴性脳幹反応(A-ABR)の写真
自動聴性脳幹反応検査は赤ちゃんが受けることのできる聴力の簡易検査です。痛みは無く、安全に赤ちゃんが寝ている間の10分~20分ほどで終了します。
この検査は体動によるノイズを避けるため、授乳後1時間くらいまでの自然入眠中が望ましく、赤ちゃんが覚醒している場合は授乳等により入眠するまでと検査時間が長くなる場合があります。
異常を認めた場合はABR聴性脳幹反応検査という検査をします。
さらに異常を認めた場合には、定期的に経過を観察しながら適切な時期に専門機関へ紹介させていただきます。

検査結果

検査結果は、反応あり(PASS)又は要再検(REFER)と自動判定されます。
ただし、この検査では聞こえの神経の発達がまだ途中であったり、検査時に耳垢があったり、鼓膜の奥に羊水が残っていたり、また検査中に機嫌が悪く動いてしまう等により正常でも数%から10%くらいが要再検(REFER)と判定されます。そのため要再検(REFER)と判定された場合でもまだ決して聞こえが悪いと決まったわけではありませんので、他の方法で精査を行っていきます。
自動聴性脳幹反応検査(A-ABR)で全ての難聴が検出される訳ではありませんので、呼びかけや音に対する反応が悪い時は速やかにご相談ください。

費用

保険適応外診療のため検査費用とし4,100円が必要です。

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