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更新日:2022年9月15日

薬剤局

春日井市民病院で臨床研修をうける皆さんへ

薬剤師は医師や歯科医師とともに患者さんの薬物療法を担う職種です。しかし薬物療法に対する見方について、医師・歯科医師はどちらかというと有効性を重視すると思いますが、薬剤師はより安全性に目を向けていると考えています。
例えば昨今の抗がん剤治療においては、従来は細胞障害性薬剤が主流でしたが、現在は抗体製剤が多用されています。抗体製剤には特異的な副作用としてインフュージョンリアクション(IRR)があげられます。IRRは特に初回に表れやすい過敏反応のひとつで、薬物アレルギーとは異なり、患者側因子から推測することが難しく、予知不能で重篤な副作用が発現する可能性があります。
このようなことから、近年の薬物療法では、医薬品を安全に使用するという視点が以前に増して重要になってきています。
また、医薬品の使用にあたっては休薬期間や腎機能等を考慮した中止・減量など、治療にあたりさまざまな点を確認して実施する必要があります。
このように複雑化・ハイリスク化した今日の薬物療法をいかに安全に行えるように支援するか、それが我々病院薬剤師の重要な責務となっています。

薬剤局が担当する4月の研修医オリエンテーションでは、薬物治療に最低限必要な知識、例えば処方せんの書き方、電子カルテにおける処方・注射処方の発行方法や、電子カルテにおいてハイリスクな医薬品を処方する際に必要な院内ルールなどを中心に行います。また、実際の臨床現場では、病棟薬剤師により医薬品の適正使用についての情報提供を行っています。
これら薬剤局の支援は薬物療法の一助になることを目的としていることは当然ですが、薬剤師からの情報提供をとおして、薬剤師が知っていることやできることを理解していただき、病棟において共に働きよりよい医療が実現されればと考えております。

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