更新日:平成24年05月17日
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当科は口を含んだ顔、顎、頸部にかけての炎症、外傷、腫瘍などの病気の診断および治療をおこなっています。虫歯や入れ歯などの単純な歯科的な疾患は、原則として当科では扱っていません。
当科のもっとも得意とするところは口腔癌の治療です。口腔癌に対しては、従来から行われているような手術切除による治療ではなく、切らないで癌を治す方法を得意としています。
具体的にはIVRの技術を応用することで、抗癌剤を目的の動脈だけに投与する超選択的動注療法と、さらにそれに血流改変術を併用することでより抗癌剤の効果を高めており、かなり進展した口腔癌症例でも手術を回避できるほどの効果が得られています。この治療を行える施設は、日本でも他にはあまりありません。
インプラント治療に関しては、当科でのインプラントの埋め込みはもちろんのこと、他院でのインプラント治療のためのCT診断や、骨移植術やサイナスリフト手術なども行っています。
救急に対しては常時待機制をとり、顎顔面の外傷や炎症などの急性疾患に対応しています。
入院患者数は487人、初診者数は3,482人でした。
主な疾患の内訳は埋伏智歯(親知らず)663例、顎関節疾患245例、粘膜疾患251例、炎症性疾患230例、顎骨骨折及び歯牙脱臼などの外傷性疾患331例、嚢胞性疾患189例、口腔領域における腫瘍105例、唾液腺疾患22症例、三叉神経痛などの神経性疾患12例、口腔乾燥症25例、顎変形症8例、舌や口唇の小帯位置異常が22例などでした。
※血流改変術を併用した超選択的動注療法:12例
平成24年4月1日現在
歯科口腔外科
特色
当科は口を含んだ顔、顎、頸部にかけての炎症、外傷、腫瘍などの病気の診断および治療をおこなっています。虫歯や入れ歯などの単純な歯科的な疾患は、原則として当科では扱っていません。
当科のもっとも得意とするところは口腔癌の治療です。口腔癌に対しては、従来から行われているような手術切除による治療ではなく、切らないで癌を治す方法を得意としています。
具体的にはIVRの技術を応用することで、抗癌剤を目的の動脈だけに投与する超選択的動注療法と、さらにそれに血流改変術を併用することでより抗癌剤の効果を高めており、かなり進展した口腔癌症例でも手術を回避できるほどの効果が得られています。この治療を行える施設は、日本でも他にはあまりありません。
インプラント治療に関しては、当科でのインプラントの埋め込みはもちろんのこと、他院でのインプラント治療のためのCT診断や、骨移植術やサイナスリフト手術なども行っています。
救急に対しては常時待機制をとり、顎顔面の外傷や炎症などの急性疾患に対応しています。
平成23年度の診療
入院患者数は487人、初診者数は3,482人でした。
主な疾患の内訳は埋伏智歯(親知らず)663例、顎関節疾患245例、粘膜疾患251例、炎症性疾患230例、顎骨骨折及び歯牙脱臼などの外傷性疾患331例、嚢胞性疾患189例、口腔領域における腫瘍105例、唾液腺疾患22症例、三叉神経痛などの神経性疾患12例、口腔乾燥症25例、顎変形症8例、舌や口唇の小帯位置異常が22例などでした。
歯科口腔外科の病気
智歯(親知らず)は歯冠が完全に萌出することが少なく、歯肉で一部被覆されていたり、水平埋伏状態になっていることが多く認めらます。そのため、将来的に智歯周囲炎や骨膜炎などの炎症を引き起こすことがあるため、完全に萌出していない智歯に対しては積極的に抜歯を行っています。年間663例の智歯抜歯を行いましたが、そのうち半数弱の272例は2泊3日の入院で両側智歯を同時に抜歯しました。入院での両側同時抜歯は、通常の局所麻酔だけでなく静脈鎮静法を併用するため苦痛はかなり軽減され、また点滴薬剤による術後の腫れの防止も相まって,年々その頻度は高くなっています。
顎関節疾患には、主として顎関節症と顎関節脱臼とがあり、顎関節症235例、顎関節脱臼10例でした。顎関節症では症状に応じてスプリント療法、薬物療法、顎関節腔内洗浄療法などを行っています。顎関節腔内洗浄療法は、外来で実施できる比較的安全な顎関節の外科的療法で、開口障害や顎関節疼痛の改善に有効です。手術室での関節鏡を用いた洗浄療法も実施しています.顎関節脱臼に関しては迅速に整復処置を行っています。
※顎関節腔内洗浄療法:26例(関節鏡視下での両側同時洗浄術も含む)
炎症性疾患は年間230症例で、うち69例が智歯周囲炎でした。次いで、上顎または下顎骨骨膜炎86例、歯性上顎洞炎32例、その他頬部蜂窩織炎、口底蜂窩織炎などでした。炎症性疾患の方に対しては膿瘍形成している場合、早期に切開排膿処置を行い、必要があれば点滴で抗生剤を投与しています。
顎顔面領域の外傷性疾患も多く、最近1年間に顎骨や頬骨などの顔面骨骨折は38例、歯牙脱臼および破折52例、口腔領域の挫創190例でした。
顎骨骨折は鼻骨や眼窩周囲の骨折を伴っていることが多く、耳鼻いんこう科、形成外科、眼科など他科との連携により、検討会を行ったうえで治療方針を決め、観血的または保存的治療を行っています。歯牙脱臼においては受傷から治療までの時間が予後に大きく影響を及ぼすため、保存可能な歯牙であれば早急に歯牙再植を行い、暫間固定を行っています。口腔挫創においても早急に縫合処置を行っています。
※顔面骨折観血的整復術:16例
口腔腫瘍は良性腫瘍87例、舌癌、歯肉癌、頬粘膜癌などの悪性腫瘍18例、その他白板症、扁平苔癬などの粘膜疾患251例です。
悪性腫瘍の治療は化学療法、放射線療法、外科的療法を組み合わせて行うのが一般的ですが、当科では超選択的動脈注射および血流改変術を併用することで、癌の栄養動脈にのみ抗癌剤を投与する最先端の方法を用い、同時に放射線治療を併用することで、より高い治療効果が得られています。最近5年間の当科で扱った口腔癌の蓄積5年生存率はStageⅢで95.0%、StageⅣで66.0%と非常に高くなっています。
これらの動注化学療法は原発腫瘍を手術で切除することなく保存的に治療できます。手術をしなければならないのは20%以下で、80%以上の口腔癌は手術の必要なく治っています。
※血流改変術を併用した超選択的動注療法:12例
歯根嚢胞、含歯性嚢胞に代表される顎骨嚢胞の治療は、原則的には外科的摘出術と原因歯の抜歯です。当科では原因歯については抜歯をできるだけ避けて、歯根端切除術を併用して歯牙の保存に努めています。また抜歯適応とされるような臼歯部での嚢胞病変のある歯牙の場合、一旦抜歯して口腔外でその歯の治療と嚢胞摘出とを行い、再び抜歯窩に戻す方法も高い成功率が得られています。
※歯根端切除術を併用した顎骨嚢胞摘出術:49例
下顎前突症、上顎後退症に代表される顎変形症では近くの矯正歯科と連携し、外科治療が必要な症例に対しては術前矯正を行った後、当科で骨切り術を行っています。
※顎変形症手術:6例
インプラント治療に際しては全例に術前のCT撮影を行い、それをインプラント用シミュレーションソフトにより解析し、最も適正な位置に適切なインプラントを埋め込んでいます。
またインプラントの術前治療として、上顎前歯部や上顎臼歯部などの骨量が不足しがちな場所では、積極的に骨移植術やサイナスリフト術を行っています。
インプラントの埋め込みは別の医療機関でと考えている方には、CT診断や骨移植などの術前治療のみも行っています。なおインプラントに関する治療費は、保険診療が適応されませんのですべて自費診療になります。
※サイナスリフト1例、ベニアグラフト1例 インプラント埋入13例
歯科口腔外科医師
平成24年4月1日現在
日本口腔科学会
日本頭頸部癌学会
日本口腔診断学会
日本顎変形症学会
国際顎顔面外科学会
アジア口腔顎顔面外科学会
日本がん治療認定医機構
日本がん治療認定医機構暫定教育医(歯科口腔外科)
日本口腔科学会
日本顎関節学会
日本軟骨代謝学会
日本口腔インプラント学会
日本癌学会
日本放射線影響学会