更新日:平成24年04月17日

消化器科

消化器科のトピックスへ

部長 祖父江 聡
日本消化器病学会専門医
日本消化器内視
日本肝臓学会専門医
日本がん治療認定医機構認定医
名古屋市立大学医学部理臨床准教授

 

特色

食道、胃、十二指腸、小腸、大腸などの消化管と、肝臓、胆道、膵臓などの腹腔内臓器、すなわち消化器の異常に対して諸検査を行い、その異常(病気)の診断、治療に取り組んでいます。

診療にあたっては、病気の解明がより進んできたこと、また、内視鏡を利用した新たな手技が開発されたことなどにより、新しい検査法、治療法が実現してきていますが、その有用性と適応を十分に検討し、有効で侵襲が少なく、より安全な検査法、治療法を積極的に取り入れて行うように努めています。

消化器の病気の中には、外科的手術が第一の治療となる病気も多くみられます。そのため外科医とは手術適応に関する検討会を定期的に行うなど、常に綿密な連携を保って診療にあたっています。

救急に対しては常時待機制をとり、消化管出血、急性胆管炎、急性胆嚢炎、急性膵炎などの消化器急性症に対応しています。

平成22年度の診療

当科入院者数は1,905人でした。

主な内訳
消化管出血189例、炎症性腸疾患25例、食道癌24例、胃癌128例、大腸癌99例、急性肝炎22例、慢性肝炎57例、肝硬変255例、肝臓癌216例、総胆管結石131例、胆石・胆嚢炎31例、胆道癌34例、急性膵炎51例、慢性膵炎15例、膵臓癌70例

消化管の病気

  1. 1.胃・十二指腸潰瘍

    潰瘍の重要な原因としてピロリ菌(Helicobacter pylori)の感染が指摘されています。ピロリ菌は、さらに胃癌、悪性リンパ腫などとの関係も指摘されています。診断には、内視鏡検査(培養法、組織検査など)、尿素呼気試験などがあります。治療は、2種類の抗菌薬剤(CAM、AMPC)と酸分泌抑制剤(PPI)の3剤を1週間内服する除菌療法です。除菌判定は1~2か月後に尿素呼気試験で行います。除菌率は80~90%程度です。
    また、除菌失敗例に対する再除菌も抗菌薬剤を変更して行うことができるようになっています。

    • ・Helicobacter pylori除菌療法 :(221例)
  2. 2.消化管出血

    緊急内視鏡検査を行い、出血の原因と出血源を診断し、同時に止血治療を行います。

    消化性潰瘍からの出血には、内視鏡的止血療法のエタノール局注、HSE局注、クリップ法、アルゴン・プラズマ凝固法、ヒートプローブ法等を駆使して治療を行っています。さらに、止血困難例には、経皮カテーテル止血術も行っています。

    • ・胃・十二指腸潰瘍の出血 : 内視鏡的止血術(192例)

    食道静脈瘤破裂出血には緊急内視鏡的治療を、また、破裂予防にも同じく内視鏡的治療を行います。内視鏡的治療法には、静脈瘤の内・外に硬化剤を注入する硬化術と静脈瘤を輪ゴムで縛る結紮術があります。全身状態(特に肝の病態)と静脈瘤の状態で治療法を決めています。

    • ・食道静脈瘤 : 内視鏡的静脈瘤硬化術(24例)、内視鏡的静脈瘤結紮術(31例)
  3. 3.消化管の腫瘍とポリープ

    早期癌(粘膜内癌)、腺腫などの平坦な病変には内視鏡的に粘膜下層はく離術(ESD),粘膜切除術(EMR)を、ポリープはポリープ切除術を施行しています。出血、穿通、穿孔などの危険があるため原則として入院で行っています。

    • ・上部消化管の腺腫、早期癌 : ESD(25例),EMR(13例)
    • ・下部消化管のポリープ : 内視鏡的ポリープ切除術(488例)
  4. 4.炎症性腸疾患

    潰瘍性大腸炎、クローン病があり、ともに特定疾患に認定されています。治療が困難な潰瘍性大腸炎の方には穎粒球吸着除去療法、白血球吸着除去療法を行っています。
    クローン病に対しては、炎症性サイトカインに対する中和抗体であるインフリキシマブという薬剤の点滴治療が行われるようになってきています。

    • ・潰瘍性大腸炎 : 穎粒球吸着除去療法(5例)
    • ・クローン病 : インフリキシマブ(1例)

肝臓の病気

B型慢性肝炎には、抗ウイルス科学療法剤やインターフェロンによる治療を行っています。

C型慢性肝炎には、インターフェロン単独、又はリバビリンとの併用療法を行っています。しかし、インターフェロン療法が無効若しくは施行困難な場合には、肝硬変、肝癌への進展を抑えるために、肝臓の炎症を抑制するウルソデオキシコール酸、グリチルリチン製剤などによる治療を行っています。

B型、C型のウイルスなどにより慢性に経過する肝臓の病気(慢性肝炎、肝硬変)は、長い経過の中で合併してくる可能性がある肝癌、食道・胃静脈瘤を日常の経過観察において、いかに早期に発見し、早期治療を行うかがその病気の予後に大いに関係してきます。早期発見のためには定期的に画像検査(US、CT、MR)、内視鏡検査などを受ける必要があります。それには、日常診療は診療所で受け、画像検査、内視鏡検査を定期的に病院で受けるといった病診連携(病院と診療所が連携をとりながら診療を行うこと)が大いに役立つものと考えられます。積極的に病診連携を機能させることが重要です。平成20年4月より厚生労働省からの「肝疾患診療体制の整備について」に基づいて、「肝疾患専門医療機関」の指定を、当院は受けています。

  • ・ウイルス性慢性肝炎 : インターフェロン(IFN)療法(36例)
  • ・肝癌 : 経皮的局所療法(ラジオ波焼灼療法等)(36例)、肝動脈注入塞栓療法(151例)

胆道、膵臓の病気

閉塞性黄疸、胆管結石に対しては、US、CT、MRCP超音波内視鏡などの検査で診断を行い、治療効果と生活の質の両面を考慮し、経十二指腸的アプローチか経皮経肝的アプローチかを選択し、黄疸の軽減、結石の砕石・排除術を施行しています。

  • ・閉塞性黄疸 : 内視鏡的胆道ドレナージ(40例)、経皮経肝胆道ドレナージ(10例)
  • ・悪性胆道閉塞(手術不能) : 胆道ステント療法(7例)
  • ・総胆管・胆管結石 : 内視鏡的乳頭括約筋切開術等+砕石術(43例)

嚥下障害

脳神経疾患あるいはその他の病状により十分な経口摂取ができない場合には、在宅医療や介護での栄養管理のために内視鏡下に胃瘻を造設しています。

  • ・胃瘻造設術 :(95例)

消化器がんの化学療法

近年、各種がんに対する有効な薬剤の開発が急速に進んでいます。外科的手術ではなく化学療法が必要となる消化器がんの治療を積極的に行なっています。まず、入院の上化学療法を導入して副作用など問題のないことを確認しています。以後は、可能であれば退院となり外来化学療法センターで治療を継続していきます。

  • ・食道がん(14例)、胃がん(17例)、大腸がん(8例)、膵臓がん(17例)、胆嚢がん(2例)、胆管がん(2例)。(消化器科担当症例数)

平成22年度の検査

上部消化管内視鏡 3,941件
(内経鼻307件)
超音波内視鏡 93件
胃、大腸X線透視 1,151件
腹部US 1,700件
大腸内視鏡 1,764件
腹部血管造影 151件
内視鏡的逆行性胆管膵管造影 417件


消化器科医師

平成23年7月1日現在

職名 医師名 所属学会 資格
副院長
(内科系)
技術部長
伊藤 和幸 日本内科学会
日本消化器病学会
日本消化器内視鏡学会
日本消化器がん検診学会
日本肝臓学会
日本膵臓学会
日本胆道学会
日本胃癌学会
日本腹部救急医学会
日本静脈経腸栄養学会
日本内科学会認定医、指導医
日本消化器病学会専門医、指導医
日本消化器内視鏡学会専門医、指導医
日本消化器集団検診学会指導医
日本肝臓学会専門医、指導医
名古屋市立大学医学部臨床教授
部長 祖父江 聡 日本内科学会
日本消化器病学会
日本肝臓学会
日本臨床腫瘍学会
日本消化器内視鏡学会
日本消化管学会
日本がん治療認定機構
日本内科学会認定医、指導医
日本消化器病学会専門医
日本肝臓学会専門医
日本臨床腫瘍学会暫定指導医
日本消化器内視鏡学会専門医
日本消化管学会認定医
日本がん治療認定機構認定医
名古屋市立大学医学部臨床准教授
医長 高田 博樹 日本内科学会
日本消化器病学会
日本消化器内視鏡学会
日本消化管学会
日本膵臓学会
日本胆道学会
日本肝臓学会
日本内科学会認定医
日本消化器病学会専門医
日本消化器内視鏡学会専門医
日本消化管学会認定医
医長 坂本 知行 日本内科学会
日本消化器病学会
日本消化器内視鏡学会
日本肝臓学会
日本がん治療認定機構
日本内科学会認定医
日本消化器病学会専門医
日本消化器内視鏡学会専門医
日本肝臓学会専門医
日本がん治療認定機構認定医
医長 望月 寿人 日本内科学会
日本消化器病学会
日本消化器内視鏡学会
日本糖尿病学会
日本消化管学会
日本がん治療認定機構
日本内科学会認定医
日本消化器病学会専門医
日本消化器内視鏡学会専門医
日本消化管学会認定医
日本がん治療認定機構認定医
医師 松波 加代子 日本内科学会
日本消化器病学会
日本消化器内視鏡学会
日本肝臓学会
日本消化管学会
日本内科学会認定医
医師 池内 寛和 日本内科学会
医師 加藤 晃久 日本内科学会
日本消化器病学会
日本消化器内視鏡学会
日本内科学会認定医
医師 尾関 貴紀 日本内科学会
日本消化器病学会
日本消化器内視鏡学会
専修医 立松 有美子 日本内科学会
日本消化器内視鏡学会
日本消化管学会
日本糖尿病学会
専修医 森岡 優 日本内科学会
日本消化器病学会
日本消化器内視鏡学会

pagetop